分科会

日時: 8月10日(月)
(ライトニングトーク 13:30~)

分科会 14:30~18:05
     発表① 14:30~
        ② 15:00~
        ③ 15:30~
        ④ 16:00~
    休憩  16:30~16:40
     発表⑤ 16:40~
        ⑥ 17:10~
        ⑦ 17:40~ 

場所 : 101大講義室,102大講義室
     (各13脚×17列で220名収容可,出入り口は前方,中央,後方の3箇所)
     103大講義室
    (扇型の階段教室,出入り口は後方の2箇所)


第1分科会【A】

(1) 問題解決型協働学習での思考力、判断力、表現力の育成およびその評価
神奈川県立茅ケ崎北陵高等学校  三井 栄慶  08-1-1.pdf  発表スライド:08-1-1s.pdf
(要旨) 本校は平成26年度より国立教育政策研究所教育課程研究センターの「教育課程研究指定校事業」の指定を受けている。  この事業で問題解決型協働学習の実践を行い、それを受けて「個人学習とグループ学習のサイクル」「グループ学習の評価」「思考力を高めるためのタブレット端末の活用」について考察する。

(2) 地方での情報教諭として
宮崎県立宮崎西高等学校  山口 将人  08-1-2.pdf  発表スライド:08-1-2s.pdf
(要旨) 教科「情報」は宮崎県の多くの普通科高校で分割履修を行っている。その原因として、教科「情報」の目的や目標を理解されていないことあげられる。そのような背景について報告し、また、平成22年度宮崎県で始めて教科「情報」専科として採用され、3年間の具体的な授業の取組について報告。

(3) 高等学校の教科情報と大学初年度の情報処理演習の接点
大阪府立東百舌鳥高等学校  稲川 孝司  08-1-3.pdf  発表スライド:08-1-3s.pdf
(要旨) 2003年から高等学校で始まった教科情報は、「情報A」「情報B」「情報C」から2013年に内容が改訂され「社会と情報」「情報の科学」になった。当初操作スキル教育が中心であった高校の授業も学習指導要領の目標である情報活用の実践力を身につけさせるような内容になってきた。それを受けて大学の授業も操作だけの情報処理演習ではなく、情報学としての情報技術や知識が必要でありそのような観点から授業を行っている。

(4) アクティブ・ラーニングの手法を用いた教科「情報」の授業実践
神奈川県立津久井高校  大里 有哉  08-1-4.pdf  発表スライド:08-1-4s.pdf
(要旨) 近年、アクティブ・ラーニングへの期待が高まっている。従来型のいわゆる知識伝達型の授業から、生徒が主体的に問題を発見・解決したり、情報を共有したりする学習への転換が求められている。しかし、教員も生徒もそのような学習スタイルに慣れていないのが現状かもしれない。少なくとも本校ではそうだ。本発表では、教員も生徒も取り組みやすいアクティブ・ラーニングの手法を用いた教科「情報」の授業を紹介したい。

——————————————— 休 憩 ———————————————

(5) クラウドを用いた生徒の共同学習
東京都 筑波大学附属駒場中学校・高等学校  植村 徹  08-1-5.pdf  発表スライド:08-1-5s.pdf
(要旨) 中学校総合学習でのグループ作業(フィールドワークの準備書面、しおり編集、報告書作成)の過程でクラウドを2シーズンに渡って利用した。OneDrive(一般消費者向けクラウド)を利用した初年次の歓声・混乱とそこで生じた情報セキュリティ上上の問題、その反省を生かし利用システムをOffice365(企業向けクラウド)に移行した二年次の様子とその成果・問題を報告する。

(6) 情報科教育の落とし穴
山口県立岩国高校  山下 裕司  08-1-6.pdf  発表スライド:08-1-6s.pdf
(要旨) 「情報の科学」でも「社会と情報」でも情報科教育を担当して感じた問題点を考察します。

(7) 情報教育と地域観光との接続-地域資源を取り入れた実践-
鹿児島県立蒲生高等学校  清川 康雄  08-1-7.pdf
(要旨) 章立てを「はじめに」,「地域に必要される情報教育の実践」,「グローバルな視点での情報教育」,「商品開発~霧島茶を全国ブランドへ~」,「海外電子商取引~通販大手企業との連携~」,「情報教育と地域観光との接続モデル」,「おわりに」として,地域社会を取り巻く環境の変化や時代に即した新しい専門性を目指して試行錯誤を重ねながら,情報教育を実践し,報告及び検証をする。


第2分科会【B】

(1) 情報を学ぶ教育的意義の考察
埼玉県立大宮高等学校  齋藤 実  08-2-1.pdf  発表スライド:08-2-1s.pdf
(要旨) 教科「情報」に関わる様々な問題の背景のひとつに、教科固有の普遍的な目標を確立し得ていないとの認識が意識の底にあると考えている。「情報科を学ぶことによって形成させたい固有の資質・能力は何か」を広く受け入れられる形で提示し、認知される必要があるとの問題意識のもと、「情報を学ぶ教育的意味は何か」という素朴ではあるが、本質的な問いの下で、教科固有の資質・能力の育成を明確にすることの必要性について考察を始めた。

(2) 多角的に比較・判断し行動できる情報モラル授業の実践
鳥取県立鳥取工業高校  中林 正樹  08-2-2.pdf  発表スライド:08-2-2s.pdf
(要旨) 近年、社会の急速な情報化により、ネットを介したトラブルが増している。このような中で、教科「情報」において、メディアリテラシー、関係する法律や著作権等を指導していが、実際の問題に直面した際、知識の習得のみでは、学習内容を活かした適切な行動ができるかどうか疑わしい。そこで、実際の問題に直面した際でも、複数の情報を多角的に比較し、判断して問題解決を図るよう、単元構想と授業展開を考え、実践し考察した。

(3) レゴブロックとiPadを使った表現活動
大阪府立長吉高等学校  玉田 知之  08-2-3.pdf  発表スライド:08-2-3s.pdf
(要旨) 昨年度の授業で、レゴブロックを使ったグループワークとプレゼンテーションを行った。レゴを用いて、グループで作品を作成しながら言語活動を行い、iPadで情報や素材を適切に選択し、情報の表現・伝達の工夫をする。その中で、正解が一つでない課題に取り組み、考えをシェアしていく学習方法について報告したい。

(4) 生徒と教師がともに考える情報モラル教育の提案
神奈川県立茅ケ崎西浜高等学校  鎌田 高徳  08-2-4.pdf  発表スライド:08-2-4s.pdf
(要旨) 情報の授業で生徒に身近なSNSを題材に情報モラル教育を行ってきた。しかし、情報モラル教育は情報の教師だけが行うのではなく、学校内の教師が一丸となり取り組むことが望ましいが、すべての教師がSNSに精通している訳ではない。そこで生徒たちが教師に対しSNSに関するアンケートを行い、そのデータを基に生徒たちのSNS利用実態について教師に伝え、教師はその内容についてコメントする、学校全体で情報モラルを考える授業を提案する。

——————————————— 休 憩 ———————————————

(5) 言語活動における論理フォームを活用した評価方法の開発及び検証
茨城県立東海高等学校  阿南 統久  08-2-5.pdf  発表スライド:08-2-5s.pdf
(要旨) H27年度国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業で,言語活動を評価する方法としてトゥールミンの「三角ロジック」をもとにした論理フォームを開発した。「相手が納得するように論拠を示し,自分の主張を述べられるか」に焦点を置き,評価項目を他者意識,主張,論拠,データの4つにわけた。授業内での評価と考査の得点等との相関関係も調べることで論理フォームの有用性を総合的に検証する。

(6) 動画を活用した生徒が自主的に考える情報モラル
東京都立三鷹中等教育学校  能城 茂雄  08-2-6.pdf
(要旨) 情報モラルの学習方法として、教員が一方的に事例を示す教授法が使われることが多い。しかし事例を教員が示すだけでは、生徒に望ましい情報モラルを身につけさせることは難しい。今回、生徒が情報モラルについて考え、何が問題であるか、必要な対策を自ら考えるために、情報モラルの動画教材を生徒自らが制作する学習形態を導入した。本発表では、授業の計画や生徒に指導するポイント、動画を活用した授業効果などを紹介する。

(7) 「社会と情報」の中で論理的思考力を養う授業案
埼玉県立朝霞西高校  長谷川 万希子  08-2-7.pdf  発表スライド:08-2-7s.pdf
(要旨) 埼玉県高等学校情報教育研究委員会では、現在8名の研究委員で活動し、研究論文をまとめている。  これからの教科情報に求められるのは、情報モラル教育やコミュニケーション能力の育成だけでなく、問題解決をするために必要な論理的思考力を育成することではないかと考え、今年度の研究委員会では、「社会と情報」の中で、論理的思考力を養うための指導について授業実践を交えながら、各研究委員が授業案を考えることとした。


第3分科会【C】

(1) 盲学校・ファブラボと連携したディジタルモノづくり体験の授業実践予告(報告ではない)
大分県立宇佐高等学校  木部 武志  08-3-1.pdf  発表スライド:08-3-1s.pdf
(要旨) 現在、盲学校には生徒の教具作成用に3Dプリンタが導入されたが、肝心なディジタルデータが不足しており、活用できていない現状があった。そこで本校の授業で3Dデータ(もしくは2Dのデータ)のデータを作成し、動画などを活用し、本校生徒にディジタルモノづくりを実践的に体験させる。なお、今回の発表では実際の事前準備作業(現段階での計画)の部分を扱う。(実際の授業は今秋実施予定)

(2) 全校生徒にタブレット端末を配布してわかったこと
北海道 旭川藤女子高等学校  鎌田 亮樹  08-3-2.pdf
(要旨) 本校は地方の小さな女子校です。学内の教育改革事業の一環として、全校生徒にiPad miniを配布する案が浮上。ひとりIT管理者(with小予算)のちょっとつらい経験(iPadキッティング地獄や無線LANトラブル)で蓄積した知識を、これから導入を考えている同じような境遇のIT担当者に伝えたいです。また、iPadを全員が持つことで、情報の授業をコンピュータルームから解放できる可能性も語ります。

(3) e-Portfolioの導入と課題1
大阪 清教学園中・高等学校  北辻 研人  08-3-3.pdf  発表スライド:08-3-3s.pdf
(要旨) 「生徒の主体的な学びを支援するツール」、「教員の学習者中心の教育観を具現化する授業のツール」としてe-Portfolioを導入した。システムの機能概要と具体的な導入例をもとに、その有効性について示す。単なる成果物の蓄積だけではなく、相互評価や情報共有、教材配信などの機能を持ち、授業だけでなく家庭での効果的な学習や、成績提示の新しい方法、部活動での使用など、初等中等教育における意義を明らかにする。

(4) 「社会と情報」に座学を取り入れた授業の実践報告
大阪府立りんくう翔南高校  千葉 緑  08-3-4.pdf  発表スライド:08-3-4s.pdf
(要旨) 本校の「社会と情報」は実習中心の授業だが、情報モラル教育をはじめとした座学を取り入れた授業展開は必要不可欠である。そこで、実習中心の授業に座学を取り入れるための策と取り入れた授業内容の実践報告を行う。

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(5) 問題解決のための「モデル化とシミュレーション」の活用型学習
埼玉県立川越南高等学校  春日井 優  08-3-5.pdf  発表スライド:08-3-5s.pdf
(要旨) 「モデル化とシミュレーション」の学習において、習得した手法を問題解決に活用できることを目標とした授業の実践を行った。一斉授業による習得型の授業を行い、さらに学習した手法を活用できる課題をグループごとに設定し解決するものである。一斉授業の指導内容およびグループ学習で生徒が設定した課題を紹介する。あわせて、アプリケーションソフトウェアの指導、数学との比較についても触れる。

(6) 高校生の知財意識の状況
三重県立津商業高等学校/三重大学大学院地域イノベーション学研究科  世良 清  08-3-6.pdf
(要旨) 高校で知財に関する内容は、高等学校学習指導要領によって教科情報ほか、商業・工業の情報科目、さらには中学校学習指導要領によって教科技術・家庭の技術部門で授業に取り入れられることになったが、まだ、全国的に見てもまだ多くの中・高校で知財教育が進展しているとは言えない。そもそも知財教育がなぜ学校教育に必要であるのか、高校教育での知財教育の必要性・重要性を明らかにすることが必要である。本校生徒の意識調査を実施した。内閣府が国民に対して行った「知的財産に関する特別世論調査」に準拠し、これと同等の調査を、各学年の担任の協力を得て全生徒を対象に行い、国民一般と高校生徒の意識の相違分析を行ったものである。今回は、その集計第1報として報告するものである。

(7) GoogleClassroomを使った授業実践報告
東京都 和光学園和光高等学校  林 陽介  08-3-7.pdf  発表スライド:08-3-7s.pdf
(要旨) 近年、小中高等学校の教育現場で「情報化」という波が押し寄せている。その背景としては、教師が黒板とチョークを駆使し、生徒が鉛筆とノートで授業を受ける、といった姿に限界が来ているように見受けられる。そのような問題に対処すべく、昨年度から1年生必修情報の授業で活用したGoogle Classroomについて実践報告をする。